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ペンテストのレポート例とチェックすべき項目

ペンテストのレポート例とチェックすべき項目

ペネトレーションテストのレポート例とチェックすべき項目

セキュリティ対策の一環として「ペネトレーションテスト(侵入テスト)」を実施する企業は増えています。しかし、テストを受けたとしても、その レポートの質 が低ければ実際の改善にはつながりません。
この記事では、一般的なペネトレーションテストのレポートに含まれるべき項目と、チェックすべき重要なポイントを整理します。最後に、OWASP に準拠した標準的な方法でテストを行う lanjut がなぜ安心できるのかをご紹介します。

 

1. ペネトレーションテストレポートの役割

レポートは単なる「診断結果の一覧」ではありません。

  • 経営層にとっては「リスクの全体像を把握する資料」

  • システム担当者にとっては「修正作業のロードマップ」

  • 監査対応においては「第三者証明」として利用可能

つまりレポートの質は、テストそのものと同じくらい重要です。


2. 一般的なレポートに含まれるべき項目

以下は、ペネトレーションテストのレポートに必須とされる代表的な要素です。

(1) エグゼクティブサマリー

  • システム全体の脆弱性リスクを俯瞰

  • 発見された脆弱性の深刻度(Critical / High / Medium / Low)の分布

  • 経営層にも理解できる平易な言葉でまとめられているか

(2) テスト範囲と前提条件

  • 対象システム・アプリ・ネットワーク範囲

  • 使用したテスト手法とツール

  • テストの前提(例:認証済みテストか、ブラックボックスか)

この記載が不十分だと「本当に必要な範囲をカバーしているのか」が不明確になります。

(3) 発見された脆弱性の詳細

  • 脆弱性の内容と発生個所

  • 再現手順(どのように攻撃可能だったか)

  • CVEやOWASP Top 10 との関連付け

  • 影響範囲(どのデータや機能に影響するか)

(4) 深刻度の評価基準

  • CVSS(Common Vulnerability Scoring System)や独自基準に基づく評価

  • 評価基準の説明があるかどうか

(5) 修正推奨事項

  • 具体的な修正方法や設定変更例

  • 修正の優先度(すぐ対応すべきか、次期リリースでよいか)

  • 長期的な改善策(セキュア開発プロセスの導入など)

(6) 改善後の再テスト推奨

  • 再テスト(リテスト)を前提にしているか

  • 継続的なセキュリティ改善のプロセスが示されているか


3. チェックすべきポイント

ペネトレーションテストを依頼した際、以下の点をレポートで必ず確認してください。

  1. 網羅性
    → システム全体をきちんとテストしているか。
    例:WebアプリだけでなくAPIや認証機構も含まれているか。

  2. 再現性
    → 誰が見ても同じ脆弱性を再現できるように手順が書かれているか。

  3. 実効性
    → 修正提案が現実的で、システム担当者が実装できるレベルか。

  4. 優先順位
    → 「どこから直すべきか」が明確にされているか。

  5. ビジネスへの影響説明
    → 技術者だけでなく経営層も理解できるよう、リスクの影響度(信用失墜・法令違反・金銭的損失など)が示されているか。


4. 不十分なレポートにありがちな例

  • 発見した脆弱性を単に羅列するだけ(修正方法が書かれていない)

  • 「危険度:高い」としか書かれておらず、なぜ危険か説明がない

  • テストの範囲が明記されていない

  • 経営層に伝わるサマリーがなく、現場担当しか理解できない

こうしたレポートでは、改善につながらず「やった感」だけで終わってしまいます。


5. lanjutのアプローチ

lanjut では、国際的に認知されている OWASP Testing Guide に準拠し、ペネトレーションテストを実施しています。これにより以下が保証されます。

  • 網羅的な検査:OWASP Top 10 をはじめとする代表的脅威を必ずカバー

  • 明確な報告:脆弱性ごとに影響範囲・再現手順・修正方法を提示

  • 経営層向けサマリー:非技術者でも理解できる形でリスクを整理

  • 継続的な改善提案:単発の診断に留まらず、セキュリティ文化の定着を支援


6. まとめ

ペネトレーションテストを実施するだけでは十分ではありません。
「どんなレポートが出てくるか」こそが、実際の改善につながるカギ です。

  • エグゼクティブサマリーがあるか

  • 範囲と手法が明示されているか

  • 再現性・優先度・修正提案が明確か

これらが欠けているレポートは危険信号です。

lanjut は OWASP に準拠したテストを実施し、信頼できるレポートを提供します。
安心して、ペネトレーションテストは lanjut にご依頼ください。

 

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